日商簿記2級の第129回は合格率が44.5%になります。難易度は「易しい」に分類されます。
第1問は、仕訳の問題です。
第1問
1.吸収合併の問題
消滅会社の資産と負債は「時価」で処理します。
新たに発行した株式の価額が、純資産を上回る場合には、のれん[資産]で処理します。
2.剰余金の配当と処分の問題
この問題が出たら、利益準備金積立額の計算を必ずします。
利益準備金積立額は以下の計算式のいずれか小さい方になります。
①株主配当金 × 1 / 10
②資本金 × 1 / 4 – (資本準備金 + 利益準備金)
利益準備金積立額を設定するのは、剰余金を処分する際は、利益準備金を積み立てることを強制しているからです。
3.手形の裏書きと保証債務の計上
・手形を裏書きした場合は、受取手形から減額する。
・不渡りになったときの偶発債務(保証債務)の時価を見積もる(遡及義務)
・保証債務(負債)として処理し、保証債務費用(費用)を計上する。
4.商品保証引当金の問題
①の場合
当期に販売した商品にかかる費用は当期の費用とする。そこで、決算において次期以降に発生するであろう修理費用を見積もり、商品保証引当金繰入(費用)として計上し、貸方に商品保証引当金(負債)で処理します。
②の場合
修理を行った場合は、設定しておいた商品保証引当金を取り崩します。
5.受託買付の問題
受託買付の流れ
①委託から内金を受け取る。内金を受け取ることで、商品を引き渡す義務が発生するので、貸方に受託買付勘定を記入。
②商品を買い付ける。商品にかかった金額を借方に受託買付勘定で処理する。(委託者に対して債権が発生するから)
③商品と買付計算書を送付。この時点で、受託者は買付手数料を受け取ることができるので、それを受取手数料(収益)として計上する。
このとき、委託者に債権が発生しているので、借方は受託買付勘定になります。また、買付費用(発送運賃など)を立替えたときは、委託者に請求できるので、借方に受託買付勘定となります。
④委託者から代金を受け取る。債権がなくなるので、貸方に受託買付勘定とします。
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